この記事は【住み続けるための耐震改修 その1 】から続きます。
この工事は、2018年の大阪北部地震、台風21号で損壊したお家。「住み慣れた家に住み続けたい」という、お客様のご希望から始まった工事です。
外観は築70年の様子を呈していたが、解体し、確認すると土台柱、梁、屋根組など建物にとって大切な部分は害虫の被害や雨漏れもなく、安全であることがわかりました。ただ、床から下の土台、基礎は古いためか部分的にないところもあり、補強を必要としました。
【施工中 押入や床の間など使えるところは残して】
【施工後 押入、床の間】
外壁・内壁とも土壁でしたが、築年数の割には頑丈で、柱や梁などもしっかりしていたので、壁体力としてそのまま利用し、内側に新しい耐力壁をバランスよく作ることにしました。添え基礎や新しい基礎の上に土台と柱を添え、古い柱にボルトで緊結しました。同じように梁も古い梁に緊結し筋交(すじかい)を設けて耐力壁とすることで、耐震性能を高めました。
【施工中 壁の補強】
また、居住性をよくするために,断熱性を高めました。居間と床の間の外壁と床に熱伝導率の低い断熱材(ネオマフォーム旭化成製品)を施工し、窓はペアガラスを採用して、省エネ住宅になりました。
【施工後 ペアガラスサッシで暑さ寒さが和らぎます】
間取りは、狭かった浴室と洗面所を広げ、台所を使いやすくすることでコンパクトに納めました。玄関や床の間、はまだまだお元気なお母さんがくつろげるように以前の雰囲気を残し新しくしました。気に入っていただけるといいのですが。
【施工後 浴室】
【施工後 キッチンはコンパクトに。壁面にはカウンターを設置】
【施工後 ゆったりした玄関には手すりもしっかり付けました】
地震、台風の修繕とともに、機能性もアップし安心して暮らせるリフォームとなりました。
昨年に引き続き今年も大きな台風の被害がでています。日本のどこでも地震や台風が起こります。耐震補強が台風対策になることもあります。これからの災害に耐えうる強い家、機能性を高め安心して暮らせる住まいづくりを目指します。